NOT TITLE -Lighted Darkness-



――あの日は朝から晴れていた。



それはまだ、俺が今の世界に身をおく前の話。
俺は――一人の女に恋をした。

その頃の俺はまだまだガキで、女なんかより
ダチと遊んでいるほうが断然、楽しかったから
まさか、あんな形で恋するなんて思ってもいなかった――。



「おい、カルロス!今度、隣に引っ越してくる奴がいるって話だぜ」
「ふ〜ん…」
「それも、若い女の姉妹だって!」
「それで?」
「もう少し、女に興味もったらどうなんだ?」
「そうだぜ、一人だけモテるくせに」
カルロスはいつもベンとリークと一緒にいた。
年頃の子供だから、もちろん女の子に興味がないわけではなかったが
ベンやリークに比べるとカルロスは自分の趣味や悪戯のほうが
女の子なんかよりも、とても魅力的だった。

そんなある日。
ベンの言葉通りに、溜まり場にしている小屋の隣の空き家に若い姉妹が越してきた。
二人とも綺麗で、それでいて気立てが良かった。
仲良くなったカルロス達にもよくお茶やお菓子をご馳走してくれたし
そんな二人だったから、すぐに町の皆から受け入れられ
想いを寄せる若者も少なくはなかった。
しかし、カルロスにはわからなかった。
確かに、綺麗だし優しいとは思う。でもそれだけでなぜ、恋することができるのか。
そんな気持ちを抱いていた、ある晴れた日。



その日は珍しく、カルロスが一人で姉妹のもとへ遊びにきていた。
「珍しいわね、一人で遊びにくるなんて」
姉のリンカがお茶とお菓子を出しながら話しかけてくる。
「ベンとリークは学校。テストで赤点取ったから」
「あら、そう。カールは頭いいのね」
そう言って微笑みながfら
「今、リンネが買い物に行っているからいないのよ…」
リンカは徐に、カールの成長しきっていないそこに手を伸ばしてきた。
『えっ?』
とカルロスが思ってリンカを見た瞬間。
唇を生暖かいなんともいえない感触がおそった。
それが、リンカにキスをされていた、と理解できたのは
リンカの唇が離れてから。
リンカはなんともいえない顔をしてカルロスを見つめていた。
――今だからいえるが、それは妖艶≠ニいうのが相応しいだろう――
その時。カルロスの心臓がドクンと一つ波を打った。
『なんだ?』
カルロスは今まで感じたことのない気持ちに疑問を感じた。
しかし、そんなことを思っている暇はなく。
「カール?」
そう一言声をかえると、リンカはカルロスが下半身に身に付けていたものを
すべて取り払ったのだった―――。


ある晴れた日の午後の話。



   END


 Write 2005/06/14

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