ここが君の家



カノジョに連れて来られたそこは―
お城のような場所だった



土砂降りの雨の中、ボクは一人、公園にいたんだ
ブランコを揺らしながら俯いていたから、人が来たことにも気づかずに―



一緒に暮らしていた彼女が

「あたし、今度、結婚することになったから出ていって」

と言ったのは、つい二時間くらい前のこと
ボクは彼女の部屋に転がりこんでいた身だったから何も言うことができなくて
とりあえず、部屋にあったボクの荷物は駅前にある大きな貸しロッカーに置いた
他に行くところなんてなくて、途方にくれて、この公園にきた


そんな時、飼い主カノジョ がボクに声をかけてくれたんだ―



「行く所がないなら、家に来ない?」と



カノジョの家に着くなり、シャワーを使わされて
雨で濡れて冷たく汚れていたボクの身体はキレイになった
カノジョが用意してくれた服をきて…
ボクはカノジョと対面するように通された居間のソファに座った
カノジョの家はとっても大きくて
ボクは自分がここにいることに場違いな気がしたんだ、でも―

「今日から、ここが君の家」

カノジョは、ボクにそう言った。そう言われても―ボクはカノジョを知らないし、カノジョもボクを知らないはずなのに

「え、どうして?ボクはあなたを知らないし…それに、あなたに迷惑がかかるんじゃ…」
「迷惑なんてことはないわ…ただ、ここに住んでもらうのに、条件があるの」
「条件…ですか?ボクに出来ること…?」
「あなたがいい、と思ったからあそこから連れてきたのよ」
「…それで、条件って…」
「アタシのペットになって?」


その言葉はあまりにも衝撃的だった―
ペットっていうことは…ボクに犬や猫みたいになれ、っていうことなのかな
決まった時間に餌を食べて、散歩して、ご主人様が外から帰ってきたら玄関で迎えて…
そんなペットにボクになれっていうのかな…


「何か…勘違いしてるかしら?」

カノジョはくすくす笑って、ボクの考えを見透かすようにそう言った

「アタシがいうのは、犬や猫みたいなペットっていう意味じゃないの」
「えっ・・・じゃあ・・・?」
「アタシの愛玩動物ペット になって?」
「それって…」
「えぇ、SEXの相手よ…」

そういうとカノジョはボクの隣に座って、ボクにしなだれかかってきた
ボクが驚いて固まっていると、カノジョが耳元で囁いた―少し淋しそうな声で

「やっぱり…こんな年上じゃ、イヤ…?」

ボクは思いっきり、首を横にふった
ボクの反応をみたカノジョは嬉しそうに微笑んで
躊躇いもなくボクの、雄をズボンの上から弄ってきた…
カノジョを見ると、白く艶めかしい首筋が目に入った
ボクは慌てて、そこから視線を外す

昨日までの彼女は全然、ボクに触ってくれなかったから
その刺激に慣れていなくって
そして、さっき見たカノジョの首筋があまりに色っぽくて
ボクの雄はすぐに反応して、そこに収まっているのが窮屈


「…あっ…」


ボクの思いを知ってか知らずか、カノジョがボクの履いている物を一気におろした


「ねぇ…アタシにも触って…?」


そのカノジョの甘い囁きに、ボクは今日初めて会ったなんてことも忘れて
無我夢中でカノジョを抱いたんだ―…



今日からボクは、君のペット―


20110928(20050721)

玉響からのキリリクでした。[初期別館only時]
歳の差で」とのことで、書かせていただきました。
男の子は18〜20くらい、女の人は…30代後半〜40代前半でしょうか?
…最後の文が某漫画のタイトルとかすれてますが…私は読んでないので内容知りません(笑)
こんなヘボでよろしかったら、玉響のみ、お持ち帰りください。

創作者さんに50未満のお題より

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